楽天のスクリーニングを使ってみる
例. 先進国株式に投資したい
HIRA (@Open_JP) と申します。今回の記事では、投資信託の選び方について、3ポイントをふまえて具体的にお示ししたいと思います。今回は楽天証券を使ってみます。それでは、「先進国株式に投資したい」という設定でさがしていきたいと思います。ネット証券のスクリーニング機能をつかって投資信託(ファンド)を絞り込んでみましょう。例として、楽天証券のページをお示ししつつ、ご案内していきます。
赤枠で囲った以下の条件で絞込み検索をしてみました。約2500本のうち、70本がヒットしました(2017年11月現在)。
「海外株式」このうち、例として、上から3番目のファンドの詳細をみてみましょう。あわせて前記事で示したスライドを再掲します。
「インデックス型」
① アセットクラスを確認
連動対象をチェック
今回は「先進国株式に投資したい」という目的がありました。このファンドは具体的に「何」に連動するのでしょうか。連動対象を知ることで、自分の投資目的に合うか判断できます。楽天証券では、赤枠①で囲った運用方針に書いてあります。"MSCIコクサイ・インデックスに連動する"
ここですね。
なお、投資信託には「目論見書」という文書があります(楽天証券のページ左下に、PDFのリンクがみえますね)。ファンドの詳細情報が、細かく記載されております。ただ検討段階ではネット検索で十分でしょう、ググります。すると、以下の説明が楽天証券のページにありました。
このファンドを買い付けると、これらの先進23カ国の企業に対して、上記の比率で投資することになります。「先進国株式に投資したい」という目的にマッチしているでしょうか。投資の可否を判断しましょう。
「MSCI-KOKUSAIインデックス」とは?
MSCI(モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル)社が提供する世界の株式を対象とした指数、MSCI All Country World Index (ACWI:アクイ)から、新興国と日本を除外したものがMSCI-KOKUSAIインデックス(MSCIコクサイ指数)です。また、MSCI World Index (MSCI先進国株指数)から日本を除いたインデックスでもあります。この指数は1986年3月31日に算出が開始されてから30年の実績のある指数で、多くの投資家によって日本を除く先進国株式投資の物差し(ベンチマーク)として使われています。
MSCI-KOKUSAIインデックスは、MSCI社が定義する先進国23か国から日本を除く22か国で構成されています。大型株・中型株1,318銘柄(※)が時価総額(価格×流通株数)の大きい順で組み込まれています。国別の構成比では、市場規模の大きい米国(65.27%)、英国(7.30%)、フランス(4.04%)、カナダ(3.98%)、ドイツ(3.73%)、その他(15.67%)となっており、市場規模の大きな米国株式の比率が高いという特徴があります。
出典:楽天証券
学ぼう!「MSCI-KOKUSAIインデックス」の魅力
② 手数料(コスト)を確認
要チェックは信託報酬!
ファンドの手数料は、赤枠②に書かれています。3つの手数料をチェックしてみてください。買うとき : 買付手数料…なし買うときも売るときも手数料がかからず、信託報酬も0.243%と低コストであることが分かります。これだけの数のファンドがありますので、同じ指数に連動するファンドが複数あるのです。そういったときに信託報酬は、重要な選択基準となります。
持っている間: 信託報酬…0.243%以内
売るとき : 信託財産留保額、解約手数料…なし
※追記:2017年12月末に、本ファンドは信託報酬を0.216%以内に変更しております。
③ 長期投資できるか
償還日と純資産をチェック!
それでは最後に、長期投資できるかを確認したいと思います。赤枠③をみてみましょう。ご覧の通り、償還日は無期限ですね。そして純資産も162億円と潤沢で、この推移を見る限りでは増加傾向にあります。Goodではないでしょうか。
まとめ
以上のように、①アセットクラスを決めた上でファンドを探していき、スクリーニング検索でヒットしたファンドが自分の目的に合っているか、連動する指数を確認します。その後に、②手数料と、③長期投資ができるかを確認してジャッジします。たくさんのファンドが選べる時代ですので、あれこれ悩んでしまうかもしれません。
信託報酬で比較してみたり、証券会社のランキングをみて人気商品をみてみたり、個人投資家のブログをみて他人の評価を確認してみたりと、いろいろ努めていただけたらと思います。上述の流れに即して、ひとつひとつチェックしていれば、明らかなハズレは引かないはずです。楽しんでいきましょう。
ご覧いただきありがとうございました。