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【投資記録】債券ETFを組み入れる。分散投資の対象に債券クラスを導入する !!



特定口座のポートフォリオ

主力部隊の第二次改編

HIRA (@Open_JP) と申します。

今月は本業のサラリーマンで忙しく、残った時間でプライベート、家族との時間を確保すると、なかなか自分の趣味、ブログに費やせる時間が残らず、記事更新が滞っておりました。

ようやく落ち着きましたので、今月の投資活動を振り返っての投稿です。もちろん投資活動はブログに優先しますので、きちりと継続しておりました。

今月の私の投資における特筆すべきトピックは債券ETFの組み入れです。今まで株式ETFのみで構成していた特定口座の海外ETFポートフォリオに、債券ETFを組み入れました。正直に申し上げますと、債券ETFを買付けたのは人生で初めてです。


米国総合債券ETF(AGG)の導入

長期投資の方針はそのままに

ちなみに、債券ETFの組み入れを決定したのは、直近のイタリアの政情不安を震源とする世界同時株安ではござませんので悪しからず。もうちょっと前のお話です。

米国株が大幅安、国債急伸
-イタリア政情不安

29日の米株式相場は大幅安。1カ月余りで最大の下げとなった。この日は、イタリアの政情不安で欧州の安定が脅かされるとの懸念から、世界的に株安となった。一方で米国債は急伸し、原油は値下がり。外国為替市場では円が上昇した。
ブルームバーグ 更新日時 2018年5月30日 6:12 JST

年初からの調整により相当落ち着いたものの、依然として、私の主力部隊である海外ETFのポートフォリオを構成する米国株式VTI、日欧株VEA、新興国株VWOのどれをとっても割高な水準が続いておりました。これの受け皿となるアセットクラスの導入を以前から検討しており、最終的に米国総合債券ETFAGG)に決定した次第です。

株式は地域別のバリューで判断します。
世界の株式のバリュエーションの一覧表(CAPE; シラーPER・PER・PBR)



債券ETFを導入する理由

理由:バリューの受け皿

私は、あくまで家計の一部として、海外ETFのポートフォリオを運用しております。具体的な金額まで言及しておりませんが、慎ましく健康的な生活を送るために、今の生活水準をキープしていくために、必ずしも「常に株式100%である」必要はないだろうと判断しておりました。それゆえ、アセットクラスを株式に限定せず、新しい投資対象を探していたのです。

もちろん、長期投資に最も適するアセットクラスは「株式」で間違いないと思いますし、この考えは今も変わっておりません。資産運用の定石である長期・分散を行うならば、株式は主軸となり続けるでしょう。しかし、明らかに割高な株式まで買い進める必要はあるのでしょうか

私は余剰資産は全て投資に回すスタンスでおります。ただし日本円は生活防衛資金として家計支出の3年分を無リスク資産で保有するため、どうしても日本円にバランスが偏りがちです。外貨建は為替変動の伴いますが、米ドル資産も一定割合で保有し続けたいのです。両通貨を保有することで為替の影響が弱まると考えております。じゃあ米ドル資産を何にしようかなと。

そのようななか、以下の書籍を読んで、債券ETFを導入するに至ったのです。


ベンジャミン・グレアム Benjamin Graham

私がこの書籍を拝読してハッとさせられたのは、バンガード社の創始者であるボーグルの考え、インデックス投資が称賛される大部分ではなく(これはインデックス投資家ならば皆が理解しているところ)、引用のベンジャミン・グレアムの推奨ポートフォリオを思い出したことです。

ご存知の通り、ベンジャミン・グレアム(Benjamin Graham, 1894年5月8日 - 1976年9月21日)は、アメリカ合衆国の経済学者で、バリュー投資の父と呼ばれるプロの投資家、そしてバークシャー・ハサウェイの司令塔であるウォーレン・バフェットのマスター(師)です。

マスター・グレアムが推奨する株式と債券のポートフォリオは、誰もが一度は見聞きしたことのある古典的配分となっております。これを読み、改めてアセットアロケーションのバックテスト(レトロ分析)を用いて調べてみました。

基本的なルールとして、株式の割合は、最低で25%、最高で75%の範囲内に、すなわち逆に債券は75%から25%の間とすべきであると述べた。その言外の意味は、これら2つの主たる投資媒体への資金の配分は、基本的には50対50にすべきだということだ。

ベンジャミン・グレアム著『賢明なる投資家』

株式が割高なら債券を買おう


簡単なバックテストの結果をお示しいたします。

使用ツール:
Portfolio Visualizer Backtest Portfolio
URL:
https://www.portfoliovisualizer.com/

条件は以下の通りです。

・分析期間 Jan 2004 - Apr 2018
・インフレ率で補正
・年1回リバランスを実施
・起点で1万ドルを投資した場合

Portfolio 1 : VTI 100%
Portfolio 2 : VTI 50% / AGG 50%


心地よいリスクになるか

株式100%は危機後5年も負け続けた

以前から頭の中にはあったのですが、改めて分析してみると魅力的な安定感です。家計の一部として運用するポートフォリオならば、赤:Portfolio 2 : VTI 50% / AGG 50%の方が、適しているのではないでしょうか。グレアムが防衛的投資家に対し、これを推奨するのも納得できます。

今のように株式が割高になっているならば、下落リスクは増しているでしょう。こういうときこそ債券を組み入れるのは、理にかなっているのではないでしょうか。もしも株価が下落したならば、比較的、下落していないであろう債券を売却し、割安となった株式を買付けるための軍資金としても活用できるのではないでしょうか。


株式は、景気が悪いときに買おう。

債券は、景気が良いときに買おう。


ポートフォリオの目標配分

まず20%、債券ETFを組み入れたい

とはいえど、自分自身のライフプランのステージを鑑みると、積極的リスクテイクし、キャピタルゲインを狙うべき時期であることは違いありません。出産や育児もこれからの30代サラリーマンです。長期投資が可能な時間こそ、最大の資産です。

そこでボーグル書籍で言及しているように、若者向けの株式80%債券20%を入り口として、古典的な株式&債券ポートフォリオを始動しようと考えております。日々の生活から生じる余剰資産が投資資金であり、バイアンドホールドかつノーセルリバランスをもって長期・分散の投資を実施しているため、株式が割高な時に、徐々に組み入れていくこととなります(現在8%強)。

機会があれば、債券ETFの中でもAGGを選択した理由を述べたいと思いますが、一言で言えば分散とデカさです。投資の全てに通ずる重要な要素だと思っております。

ご覧いただき、ありがとうございました。


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