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【投資記録】2018年12月 海外ETFのポートフォリオ公開(考察と取引)



特定口座における保有銘柄

海外ETFのポートフォリオ

HIRA (@Open_JP) と申します。

今月は米国株の調整が大きな話題でした。米中貿易戦争の懸念から先に下落していた新興国株や欧州株に、まるで追いつくかのごとく、数日の間で急速に下落幅を拡大していきました。

米国株が大幅安、ワシントンの混乱を嫌気
S&P500種は9月の最高値からの下落率が19.8%超える
トランプ大統領、最近の株価急落の原因はFRBにあると非難
(2018年12月25日 Bloomberg)

これは私の主観ですが、まだ総悲観というセンチメントにはあらず。「チャンスがあれば拾いたい」という個人投資家が、ジッと様子見をしている雰囲気がいたるところで感じられました。確かに今回のようなバリュエーションの調整は、長期投資にとって魅力的です。しかしまだ早い。私が重視する指標であるCAPE、PBRを見る限り、まだ米国株は割高水準にあると考えられます。下図のようなPER配当利回りは終盤戦では役に立ちません。一方、連安となった日本市場においては割安になったとして、ベテランのストックピッカー勢が動いている様子がみられました。私は彼らを尊敬しております。

(2018年12月25日 Bloomberg)

今回の記事では、2018年12月に行った取引と理由に加え、私の特定口座における海外ETFポートフォリオの構成を公開いたします。投資に対する基本的なスタンスは、以下リンク先に纏めておりますが、毎月1回、マンスリーの記録として別途このように記事に残しております。

基本的な投資方針をまとめております。
私の投資


2018年12月 取引と現状

買付 VWO VEA VTI

2018年12月に実施した取引は、
以下の通りとなっております。
元手は家計の本年余剰金です。

買付:VWO 44株 $38.995
買付:VEA 35株 $38.3485
買付:VTI 10株 $134.10

8ヶ月ぶりVTIの買付でした。
結果、海外ETFの保有比率
下図にように変化しました。



取引の理由 VWO VEA VTI

買付ルールは堅持する

私の投資活動の主力である海外ETFのポートフォリオでは、長期投資を原則とし、長期投資を成功させるために、割安地域へのエクスポージャーに重きをおく方針を掲げております。割安なものを買う。投資の大原則である安く買って高く売るを為す、この確度を高めるための方針です。

しかし白黒をつけることはしません。そもそも売却を許容しません3均等もしくは時価総額加重平均の配分比率を念頭に置きつつ、ここからティルトする、重み付けをすることにしております。日々の価格変動もありますので厳密な管理は行なっておりませんが、買付時に「偏り過ぎる」ことがないよう、心理的な安定を保てる按配で、決断しております。

2018年11月末
バリュエーション

ではバリュエーションを見てみます。
バンガード公式と以下のサイトから
数字を拾ってまとめてみました。

Asset Allocation Interactive
過去の CAPE(シラーPER)の分布を調べたいとき(世界の株式市場)

私はCAPEPBRを重視します。
よってVWO、VEA、ましましです。
最近これらばかりを買付けたため、
やや配分比率が偏ってまいりました。
そこで今月はVTIも加えた次第です。

しかしVTIは上表の11月30日から10%程度の下落があったものの、下落後のCAPEは27と未だ高水準です。ちなみに、米国大型株におけるCAPEの平均値や中央値(パーセンタイル50%)はおおよそ16といわれております。平均回帰性が、投資の世界において普遍的に見られる現象であるならば、どのくらいの下落まで想定され得るのか、決して難しい計算ではありません。

米国市場のように、株価下落の余地が大きな市場への暴露量を減らすことは、私の投資方針のウラ面であります。安く買って高く売ることを為すために、高いものをたくさん買わない。今後の市場環境が如何に変化しようとも、ルールを堅持し、ポリシーを磨いていきたいと考えます。

最後に、年末年始、今だからこそ読みたい書籍をご紹介して、本記事を終えたいと思います。CAPE/シラーPERの考案者であるロバート・シラー教授の著書「根拠なき熱狂」です。原著はインターネットバブルが弾ける直前に出版されました。株価バブルとその崩壊を知るための良書です。「バブルを引き起こすのは人間の不合理な(根拠なき)行動や感情。市場は効率的であるとの経済理論は疑わしい」と主張します。私も再読する予定です。

ご覧いただきありがとうございました。