過去の CAPE（シラーPER）の分布が知りたいとき
時系列データは限られている
HIRA (@Open_JP) と申します。以前、世界の株式市場におけるバリュエーションを知るために、CAPE（シラーPER）、実績PER、実績PBRを一覧できるオススメサイトとしまして、 StarCapital AG が提供する情報が載っているページをご案内いたしました。
StarCapital AG の解説記事です
世界の株式のバリュエーションの一覧表（CAPE; シラーPER・PER・PBR）
しかし、StarCapital AG は一覧性にこそ長けるものの、CAPEに注目した場合、過去の水準との比較ができないという欠点がありました。直近のCAPEの値に情報が限られてしまいます。
そこで今回の記事では、過去のCAPEがどのように分布していたのか、その上で、今どこに位置しているのかを分析することが出来るサイトを、あらためてご案内いたします。
Asset Allocation Interactive がオススメです
非常に有益なフリーツール
過去のCAPEの値や分布を知ることの出来る、有益な海外サイトのご案内です。Research Affiliates, LLC. 社が提供するフリーツール「Asset Allocation Interactive」です。Research Affiliates, LLC. ホームページ
（https://www.researchaffiliates.com/en_us/home.html）
具体的なCAPEの調べ方
① サイトトップを訪問する
Research Affiliates, LLC. のサイトに行きます。Google等のサーチエンジンで検索いただいても、たどり着くことができると思います。もちろん、上記URLより飛んでいただいても大丈夫です。そして、ツール名「Asset Allocation Interactive」をクリックします。
他にも有用なツールが格納されていそうですが、私は十分に使いこなせておりません。さらに開拓できましたら、あらためて記事に纏めたいと思います。
② 利用規約を確認
ツールに入る前に、利用規約の確認が求められます。ご覧いただき、承諾される場合には「ACCEPT & GET STARTED」をクリックして進みます。
③ 右上の Charts タブを選択
利用規約を承諾すると、下図の画面となります。ここには、本ツールが予測する今後10年間における予想リターンと予想リスクが、各アセットクラス毎にプロットされております。どのように予測しているのか、おそらく平均回帰やCAPEを用いているのでしょうが、解説は深く読み込んでおりません。
それよりもCAPEです。右上のタブに「Charts」がありますので、ここをクリックします。
④ 右カラム CAPE Ratio を選択
右側のカラムの表示が変わり、様々なチャートへのリンクが開きます。これまた興味深い一覧ですが、今回はCAPEです。右カラムから CAPE Ratio を選択します。ちなみに下段の CAPE Ratio Time Series は、時系列チャートとなっておりますので、必要に応じてご活用いただければと思います（今回は省略いたします）。
⑤ CAPEのパーセンタイル
すると、地域別のCAPEが、四分位のパーセンタイルで表示されているページにたどり着きます。ここがゴールです。
この図では、各地域のCAPEが過去どういった分布を示していたのか、そして直近のCAPEが何処に位置しているのか（白色の丸印）を知ることが出来ます。中央値（パーセンタイル 50％）は白色のラインです。この図を用いることによって、過去の水準との比較が可能となり、現在のCAPEが割高なのか割安なのか、分析することができます。
また、左カラムの Equities から各地域における各国のCAPEを確認することも出来ます。ぜひ色々と触ってみて、このツールの有用性を実感していただければと思います。
US Large
（S&P 500）≒ VTI
EAFE
（MSCI EAFE）≒ VEA
Emerging Markets
（MSCI EM）≒ VWO
さいごに
海外サイトに目を向けたい
様々なツールや指標を使いこなして、国際分散投資に勤しみたいところです。
国内サイトだけではどうしても情報が限られてしまいます。せっかくのインターネット時代、PCの前に座りながら情報を取りに行けるわけですから（多くは無料ですし）、有用な海外の分析サイトや分析ツールをしっかり活用していきたいものです。
新たに有用なツールが見つかりましたら、
情報共有させていただこうと思っております。
ご覧いただきありがとうございました。
株式は地域別のバリューで判断します。
世界の株式のバリュエーションの一覧表（CAPE; シラーPER・PER・PBR）
CAPEに併用しております。
海外ETF の 実績PER を調べたいとき
しばしば使用する指標です。
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